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7月28日(火曜日)明日のグランボレ: パラグライダー気象予測と飛行予想

  • 執筆者の写真: 小林晋
    小林晋
  • 7月28日
  • 読了時間: 7分

29日(水曜日)グランボレのフライトコンディションは?


【パラグライダー気象予測とフライトコンディション予想まとめ】

飛行可否

不可。気圧配置による北から北西の風。

おすすめ時間

午前中の涼しい時間ならライズアップ練習。

注意点

対流が強まると風速が強まる。

予報信頼度

信頼して良い。

講習生お勧めポイント

ライズアップ練習

ソアリング・XCポイント

ソアリング・XCともおすすめできない。

群馬県北部は気圧配置によって北から北西の風になりやすくフライトには難しい風向きとなることが予想されています。お天気も湿った風の影響であまりスッキリとは晴れにくい予報です。パラグライダーのフライトはもう少しお天気が安定してからが良さそうです。


【パラグライダー気象予測判断材料について】

・ここからは小林の学習と実践。専門用語も多く長い文章になります。興味のある方のみご覧ください!


【24時間予想天気図と実況天気図

明日の予想図と今日の実況天気図です。九州から西日本で猛暑をもたらしている高気圧は東シナ海から南下する傾向が見られやや北への張り出しが弱まっています。昨日日本海に発生した低気圧が予想よりも速く15KT・およそ27km/hで南東に進んできています。オホーツク海高気圧との気圧差が大きく沿岸部ではやや強い東から南東の風が観測されています。進んでいる低気圧は日本付近に停滞中の前線と一体化するように不明瞭になる予報となっています。このため明日は沿岸部を中心にやや強い風が吹きやすく、群馬県北部グランボレは北から北西の風が吹きやすい気圧配置になります。高気圧後縁を回る風は湿っているため雲は多い予報となっています。場合によっては雨が降る可能性もあります。


【数値予測モデルの比較】

数値予報モデルはほぼ北から北西の風で揃いました。お天気の状態は日射があるモデルと曇りがちなモデルでやや差異があります。ECMWFでお昼頃に雷雨の解析予報がありますが下層暖湿気と上空寒気の不安程度は今日がピークで解消方向に向かっていたのでそこまで雷雨の心配はしなくて良いのではないかと思います。


【高層天気図・数値予報天気図】

アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図

今日の午前中の実況図です。300・500hPaの解析です。

ジェット ・ジェット気流(60KTから80KT・100KTの強風)の南下・北上が強まっています。

・アムール川付近を西から東へ進み沿海州付近から北海道付近に南下そのごアリューシャン付近に北上

・5820Mでは40KT近い風速で蛇行していて高度場を複雑にしている。

寒冷渦

・9360m・5700m付近に停滞し続けている。長引く梅雨末期と不安定な天候に影響

・寒冷渦の東に5940m高度線で非常に強いリッジがある。

日本付近

・河北から中国東北部でリッジが強化。日本は全体として東谷の傾向が続き天候が不安定。

・東日本はトラフが浅くなって南風傾向だった。

・5820Mから5880Mにかけての強風軸に対応したトラフで低気圧が発達し本日の雨をもたらした。

その他のリッジとトラフ

・沿海州付近で5760M高度に顕著なリッジ。

・その西側アムール川付近でトラフ。

寒気

・500hPa 5880M付近。マイナス6℃の寒気が南下しています。

まとめ

ジェットは複雑な蛇行でとくに北海道付近に南下したのちに寒冷渦を巻き込むようにアリューシャン方面へ北上して非常に強いリッジを形成しているようです。この寒冷渦とリッジの関係がなかなか動かないためなのか日本の東側はトラフの傾向が続いています。寒気が流れ込みやすく対流は起こりやすいです。一方で日本の西側は再び5880M高度線が北上しつつあり地上高気圧を強めそうです。西からは暖湿流の影響、北からの高気圧を回るように湿った空気が東からも入りやすい。東日本・東北地方・北海道は不安定な天候が続きやすいと予想します。


アジア850hPa・700hPa高度・気温・風・湿数天気図

今日の午前中の実況図です。700・850hPaの解析です

湿数

・700hPaでトラフに対応して湿数が小さい。 ・下層大気だけではなく中層にまで湿数が広がった

・850hPa下層で関東・北陸・東北・他移動の広い範囲で湿数が非常に小さい。

風速と風向

・700hPaは西から寄りの風であまり風雑な流れはない。

・850hPaでは低圧部のトラフに向かうような風の流れがある。

下層気温の上昇

・1500m付近で18℃近い温度が観測されているエリアが北に広がった。

まとめ

日本海のトラフに対応するように湿数が小さいエリアが700hPa/850hPaで広範囲に見られた。予想よりも低気圧を発達させた可能性がある。低気圧に向かって西からの風の流れ。そして東からの風の流れがあるため対流が起こりやすく雨雲が発達する可能性があった。


極東850hPa気温・風、700hPa上昇流/500hPa高度・渦度天気図

今日の午前中の実況図です。

正渦度分布など

・トラフに対応して分布する。

・500hPa5820m高度線。日本海北海道西部に正渦度極大域。

・このトラフに沿うように正渦度が高いエリアが分布

700hPa上昇流

北陸・日本海沿岸部で上昇流を観測。

・関東北部から東北の広い範囲で上昇流を観測

850hPa気温

・18℃等温線は複雑だが西から何西に移流する。

・日本海へ向かって南から北上する流れがある。

まとめ

予想していたよりもトラフが明瞭になり地上低気圧を発達させながら東進した。500hPaの正渦度移流がが続く東日本・東北地方では不安定な天候が続く。下層暖湿気の移流も予想より強く、700hPa上昇風は広範囲に及んだ。上層の寒気も滞留。不安定で雨がふりやすい今日の高層図。


アジア太平洋500hPa高度・気温・風予想図


明日の500hPaの予想図です。

リッジとトラフ

・日本は西リッジで東トラフの東谷傾向が続きます。

・予想図では本日の弱いリッジからトラフに変わります。

サブハイ(太平洋高気圧)

・5880M高度線は西から北への張り出しを強め、中国東北部付近まで北上し勢力を強める。

・九州付近に上層低気圧があって寒気がある。

5700M寒冷渦

・変わらずオホーツク海付近から千島の東あたりで停滞

・その東に5940Mという非常に強い高気圧。

寒気の南下

・5820Mでマイナス6℃の寒気はやや北へ移動する。 ・九州付近の寒気は別要因と考える。

まとめ

予想図からは南風になりやすい場だった本日から変わり、トラフ通過後の東谷傾向になります。このため群馬県北部は北から北西の風の影響を受けやすい予報です。寒気は東北地方付近まで北上するため関東地方での雷雨の確率は小さいものになると予想します。


極東地上気圧・風・降水量/500hPa高度・渦度予想図


正渦度分布

・T=12、T=24、日本の広範囲で正渦度移流が続きます。

・T=24、29日はトラフが深い

・その東の日本海では正渦度極大域が明瞭で低気圧性循環が広がる。

850hPa気圧分布

・正渦度の移流域に沿うように850hPaで低圧部が広がる

850hPa降水予測

・T=12、日本の広い範囲で降水を解析 ・T=24では降水域は少なくなるが東方地方沿岸部にまとまった降水域を予測。

まとめ

明日はトラフの通過と正渦度域移流の影響をうけます。低気圧通過後の高気圧に覆われて晴れて天候とはならず、やや雲が発達しやすい大気の傾向が続きますが降水は限定的と考えて良いのではないでしょうか。


日本850hPa相当温位・風予想図



 

高相当温位

・実際はこの予想図に解析されている通り345K高相当温位の移流が東北地方付近まであった。

・T=12、T=24と風向の変化によって高相当温位は解消される。


風速と風向き

・T=12,T=24と風向きが西から北西寄りに変化する

・日本は西から北西寄りの風に変化。

・日本海に低気圧中心

まとめ

日本付近は340Kから336K以上の下層暖湿気移流は継続しますが、明日28日は場の風としてはあまり腹圧ではなく南から南西の風と考えて良さそうです。


昨日に読み違えていた最も大きな箇所がここでした。実際はT=12に見られるように345Kという大雨ポテンシャルをもった下層暖湿気の移流が東北地方にまで進み、予想よりも早い時間で、しかも予想よりもまとまった雨量で雨が降りました。あすは徐々にこの傾向は解消されますのでずっと雨が降り続くようなことにはならないと考えています。



【ソアリング予報など】

ソアリング予報サイトはかなり厳しい評価をつけています。フライトは不可。北から北西の風は朝から強めの予報です。経験値から湿度が高く、等圧線が混んでいない時はそこまで強風になることもありませんが、あすのシナリオの一つとして十分注意が必要な予報となっています。


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